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以下抜粋意訳
Kim dabing記者:
フレデリッククードロン(51・ベルギー)が「TSシャンプーPBAチャンピオンシップ」決勝でカン・ミング(36)にセットスコア4:2で勝利し優勝トロフィーを獲得した。
クードロンは、6月に発足したPBA(プロビリヤード協会・総裁キム・ヨンス)を代表する選手だ。世界ビリヤード連盟(UMB)ワールドカップを21回優勝している「世界最強」だからだ。
しかし、クードロンとってPBAで勝つことは容易ではなかった。第1回ツアーでオ・ソンウクに、第2回ツアーではフィリッポス・カシドコスタス(ギリシャ)にそれぞれROUND16で敗れた。第3回ツアーではROUND64の予選で脱落した。
そんな彼がついに第4回ツアーで優勝した。優勝直後の14日夜、メイフィールドホテルで彼出会いインタビューを行った。
Q:優勝おめでとうございます。まず、感想を聞かせてください。
A : 128人での戦いでようやく優勝できた。決勝戦では1、2セットのアベレージは高かったが、4セットは9:0のリードから敗れた。また第5セットはカン・ミングに簡単に奪われ「非常に危険だな」と思った。しかし険しい道を越え優勝をすることができて嬉しいよ。
Q:4回目の挑戦でのPBA優勝です。過去3回のツアーで苦戦した理由は?
A : 理由を考えてみると、最初のツアーはフランスリーグの参加日程と重なったんだ。そのため試合開始5時間前に韓国に到着して休む時間がなく、少々大変だったね。だからパフォーマンスを発揮できなかったのかもしれない(笑)
第2回ツアーではフィリッポスが強かった。第3回ツアーはサバイバル(予選)で落ちた。
サバイバル方式は、自分の能力をより良く発揮しなけれは落ちるシステム、というのが私の考えだ。そのため、個人的には非常に困難なシステムと感じていて、第3回ツアーでは難しい試合をしてしまったのが原因だった。
Q:あなたはUMB選手権での優勝経歴が豊富です。PBAツアーとUMB選手権ではどのような違いがありますか?
A : 大きな違いがある。実際UMB選手権のことは言いたくない。UMBは選手たちに多くの関心を払ってない。あまり話したくはない。
一方、PBAは大会スタッフや関係者が選手のことを本当に良く扱ってくれる。クオリティの高いツアーを開催し、会場内で行われる大小のイベントを通じて試合会場の雰囲気を楽しませている。選手達も試合が終わったらお互いに友達になるんだ。会場に居る皆が同じ空気を楽しむ雰囲気があり、このような点はPBA以前の大会には見られなかった姿ではないかと思うよ。
Q:ワールドカップとPBAツアーでの優勝はどちらがより難しいですか?
A : ワールドカップは上位ランカーたちにシード権を与えるので、当然より容易だ。
一方、PBAはシードがなく128人の選手が全て同じ条件でスタートするのではるかに難しい。
だからといって上位選手にシードを与えなければならないというわけではない。選手たちは主催者側で定められたルールに従って競技するのが役割だからね。
Q:PBAには実力は優れているが国際舞台の経験がない選手も多いです。何人かはアマチュア出身ですが、過去3回のツアーではどのように感じましたか?
A : もちろん初めて見た選手たちー顔も知らない名前も知らない選手ーが多かった。しかし、彼らはアマチュアとは信じられないほどプロフェッショナルなプレーをしたよ。そのうちの何人かは本当に優れた実力を持った選手もいた。
Q:セットマッチと、(得点が)2点のバンクショットなど、PBAの競技方式についてはどう思いますか?
A : その二つはゲームを更に楽しくする要素だ。
バンクショットは、選手たちがどのようにすればワンショットで2点獲得することができるか考える。その点が興味深い変化だ。
セットマッチも同じ様に楽しく肯定的に考えている。セットスコア2:0でリードしていても試合に勝つという保証はない。あっという間に逆転することができるからね。
Q:バンクショットの練習をしていますか?
A : 特に練習はしない。しかし、チャンスが来たらチョイスするよ。実際、決勝でバンクショットのミスを何度かした。バンクショットは特別に練習するより経験が大事だ。
Q:優勝賞金は1億ウォン(約900万円)です。この金額は試合出場への動機になりますか?
A : 賞金を考えての試合出場はない。優勝すれば「ああ、賞金はこの額だったのか」という程度かな(笑)。大会に参加するのは、賞金ではなく優勝することへの意欲だ。
Q:大きな声援など、競技場の雰囲気はどうですか?
A : 新しい雰囲気に適応するのは全く問題がないよ。いずれの大会も最も重要なのはスポンサーとビリヤードファンが満足しなければならないという点だ。
優れたスポンサーがついている選手たちは素晴らしいゲームをすることができるからね。
そのために競技場内の音楽、カラー、照明などはスポンサーの意向を最大限に反映していると思うよ。
選手たちもその意味を十分に理解している。ビリヤードの発展のためには重要な部分だね。
Q:「待ちに待った優勝」をしました。さらにまだシーズンは多く残っています。
A : 実は今回のツアーで優勝するとは、本当に思わなかったんだ。先週から首に少し痛みがあったしね。病院でのマッサージを受けたが、試合中も違和感があった。そのため周囲は優勝を期待していないようだった。11月(第5回ツアー)に期待してくれていたが、今回優勝をして驚いていたね(笑)。
今後の大会の結果を予想することは難しい。今回のツアーでラウンドを勝ち上がるにつれてパフォーマンスが良くなったように、毎試合勝つことが大事であり優勝が目標だ。すべての大会に集中して良い成績を出すように努力するよ。
Q:プロビリヤード選手というのは、選手にとってどのような意味がありますか?
A : プロは国を超えてこそ意義がある。個人的には来年欧州でPBA大会が開かれたらどうなるだろうかと考える。
プロビリヤードもテニスのように、世界各地で開催されトッププレイヤーたちが目標とする大舞台へと発展して欲しい。
ビリヤード選手にとってプロというのは、非常に重要な意味がある。ビリヤードだけに専念して他の仕事をせずに生計を立てることができることーそれ自体が大きな意味を持っているのではないだろうか。
Q:ゲーム中は常に楽しむ姿勢を見せる・・・世界最高の選手として負担はないですか?
A : 試合を楽しむことができるのは、実際ビリヤードそのものが楽しいからだよ。
仕事と考えずにプレー自体を楽しむ。その意味で、私は非常に幸運な人間だ(笑)。ビリヤードゲームをすることが仕事だからね。
ゲームが上手くいかなくても、楽しむ方が勝てば良い。難しいショットをチャレンジして成功したら誰もが楽しい。
そのため、負担と思う必要もなく感じてもいないよ。
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