PBA Tourは2019年からスタートした韓国のプロビリヤード協会(Professional Billiards Association)が開催するスリークッションビリヤードのプロツアー大会です。
登録選手は「PBA(男子)」が128人、「LPBA(女子)」が64人。韓国以外からは日本、ベルギー、フランス、オランダ、デンマーク、スペイン、ギリシャ、トルコ、ベトナム、メキシコ、コロンビアから参加選手がいます。また下部リーグとして「 ドリームツアー(2部) 」「チャレンジツアー(3部)」があります。
日本からは、PBAに3名、LPBAに5名が登録しています。
2021年度はツアー全7戦とツアー上位者が出場できるワールドチャンピオンシップを予定しています。
昨年から始まったチームリーグは8チームが全6節+ポストシーズンで争います。
賞金総額はメインツアーで3億ウォン(約2900万円)。優勝賞金はPBAが1億ウォン(約970万円)LPBAが2千万ウォン(約190万)と発表されています。
各大会にはメインスポンサーの冠がついています。大会スポンサーは
韓国パナソニックや韓国財閥のSKグループ(スポンサー名はSKレンタカー)をはじめ、銀行・製菓・製薬会社・ホテル事業・ヘアケア用品・エンジンオイルメーカー・・・など大手一般企業がスポンサーとなっていあます。
大会形式
PBAとLPBAでは予選 / 本戦の試合形式が異なります。
PBAはRound126~決勝までセットマッチ。LPBAはRound64~8がサバイバル( Survival System )、
セミファイナル・ファイナルがセットマッチとなります。
ルール
基本的にスリークッションと同じですが、違うところが幾つかあります。
- バンキングは1往復半(セットマッチ時)

- 初球(ゲームスタート)の配置は抽選で決定
2020-2021ツアーでは、配置決定等に変更がありました。
PBAでは①〜③、④〜⑥、⑦〜⑨の伏せられたカードを先攻プレイヤーがそれぞれ1枚づつ引いて決めます。

いずれかに配置される

因みに、Android用の専用アプリもあるようです。
- 初球は赤→黄色、黄→赤のどちらでも良い
通常は初球のみ赤球を先に当てないといけないのですが、PBAではその制限はありません。
タッチや場外については
- 球同士のタッチはプレイヤーの手玉のみ⑤に配置 (⑤に他の球がある場合は⑥に配置)
- 1つの球が場外した場合は その球を⑤に配置 (⑤に他の球がある場合は⑥に配置)
- 2つが場外の場合はプレイヤーの球を ⑤に配置 (⑤に他の球がある場合は⑥に配置) 、他の球は⑧に配置(⑧に他の球がある場合は⑨に配置)
- 3つが場外の場合は初球と同じ配置に戻す
となっています。
サバイバル( Survival System )
4人のプレイヤーで行われます。順番はくじ引きで決定され、後半戦は逆順になります。
持ち点50ポイントでスタートし、制限時間90分(前後半45分)が終了した時点でポイントが多い上位2名が次戦へ進出できます。
(ツアー最初のPanasonic Openは持ち点100ポイント、制限時間100分でした。今後も変更がある可能性があります)
一人のプレイヤーが得点すると、他のプレイヤーはそれぞれ-1ポイント引かれ、得点したプレイヤーは+3ポイントされます。ポイントが0になった時点でそのプレイヤーは退場となります。
例:初球をプレイヤーAが得点した場合
プレイヤー | A | B | C | D |
スタートポイント | 50 | 50 | 50 | 50 |
得点 | +3 | -1 | -1 | -1 |
ポイント | 53 | 49 | 49 | 49 |
敵のポイントを奪って制限時間を生き残る・・・正にサバイバルですね。
セットマッチ
PBAは15点3セット先取り。決勝は 15点 4セット先取り、 最終セットのみ11点で終了です。
LPBAは11点2セット先取り。決勝が11点3セット先取り、最終セットのみ9点で終了です。
PBA・LPBA共に裏撞きはありません。